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3湖底遺跡、地滑り水没を地質学で解明 県立大Gが伝承裏付け

琵琶湖の湖底遺跡が地滑りで水没したとの研究成果をまとめた林名誉教授(大津市・県庁)
琵琶湖の湖底遺跡が地滑りで水没したとの研究成果をまとめた林名誉教授(大津市・県庁)

 滋賀県立大の林博通名誉教授(歴史学)ら3人の研究グループは22日、琵琶湖の三つの湖底遺跡が、伝承通りに地震による地滑りで水没したことを裏付ける調査結果を発表した。水中遺跡の沈下原因を地滑りだと、地質学調査によって解明した研究は全国でも珍しいという。

 研究は林名誉教授が1997年から行い、2007年から京都大防災研究所の釜井俊孝教授(応用地質学)と大阪市立大大学院の原口強准教授(地質工学)が加わった。

 調査したのは北湖にある三ツ矢千軒(高島市)、尚江千軒(米原市)、下坂浜千軒(長浜市)の3遺跡で、いずれも水深2~8メートルの湖底に遺物や遺構が分布している。これまで水没は湖面上昇が原因とする説もあり、明確な物証はなかった。

 潜水調査で遺跡の石塁や木のくい、土器などの分布を調べ、湖底の音波探査や湖岸のボーリング調査を実施した。その結果、遺跡周辺の地中に地滑りを起こした「滑り面」や液状化しやすい地層を確認。また湖底には、地滑りで崩れた土の塊で多くの小山ができる特有の地形も見つかった。

 一帯は傾斜地でないことから、豪雨ではなく地震による地滑りだと判断。遺物の年代測定や文献から、三ツ矢千軒遺跡は1662年、尚江千軒遺跡は1325年と1819年の2度、下坂浜千軒遺跡は1586年の地震でそれぞれ水没したと推定している。

 研究成果の詳細は3月1日に発刊する「地震で沈んだ湖底の村」(サンライズ出版)で紹介する。

 林名誉教授は「考古学や文献史学では推定の部分が多かったが、応用地質学との共同研究で明確な裏付けができた。地滑りによる水没を考慮した都市計画はほとんどなく、防災対策を考える上でも重要」と話す。

【 2012年02月22日 21時52分 】

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