(四の二)



 太子道のバス停

 さて出世稲荷を出発して太子道を歩いてみる。朱雀二条商店街のにぎやかな通りを抜け、西大路通に出ると、バス停に「太子道」の名前が残っている。ところで、今まで歩いてきた道は、現在は旧二条通と呼ばれている。

 また西大路通より西の、旧二条通の一筋南側の広い道路を太子道と呼ぶこともあるようだが、地元では新二条通と呼んでいるとか。本来の広隆寺への参詣道としての太子道は、もう通り名としては消えかかっているのかも知れない。





 壺井地蔵

 西大路通を西へ歩くと、道端に「壺井」と刻まれた石碑が建っているのに気づく。ブロック塀に囲まれて、道より一段低くなっているところに古井戸があり、その傍らに一体のお地蔵さんがまつられている。

 このお地蔵さんは壺井地蔵と呼ばれ、今から300年ほど前に黒川道祐という京都の医者が、このあたりを紀行文として記した書物にも、すでに登場している。それによると、このあたりの井戸の中から掘り出された壺の中にお地蔵さんがおられたので、その名が付いたという。かなり古い歴史を持つお地蔵さんということになる。



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