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| 中本晃さん |
主力事業である分析計測機器の技術者としてキャリアを積み上げてきた。製品開発にかける意気込みは人一倍強い。「よその会社でも作れる製品では十分でない。顧客に新しい価値を提供する会社でなければならない」と熱く語る。
取り巻く経営環境は厳しい。企業が設備投資を絞り込んでおり、「現在、分析計測機器の販売は前年比2割以上落ち込んでいる。下期も苦しいだろう」。しかし、座して不況が過ぎるのを待つ考えはない。「市場が拡大している中国で現地仕様の低価格機を投入し、成長を取り込む。部材の内製化などで本年度に100億円のコストを削減する」と業績立て直しに強い決意を込める。
前任の服部重彦会長は「緻(ち)密で粘り強い」と評する。その性格がいかんなく発揮されたのが、30代前半で手掛けた液体クロマトグラフの開発だ。米デュポンですら開発から撤退した先端機器の国産化に挑戦した。重圧で胃潰瘍(かいよう)を患いながらも開発を成功に導き、現在では年商400億円近いドル箱製品の基礎を築いた。
愛読するエラリー・クイーンなどの推理小説に製品開発の極意をなぞらえ、「一つ一つのデータに目を奪われていてはいけない。まず全体像を把握して推理を組み立てていくことが何より大事だ」と説く。
体力づくりで休日は自宅近くの摂津峡を2時間近く歩く。「汗をかくことで1週間を乗り切るリズムが体に生まれてくる」。大阪府高槻市在住。63歳。
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